Phenom II X6 1100TでGanged / Ungangedモードの違いを見る

メモリを2枚刺しにするメリットとしては、デュアルチャネルにすることでメモリ帯域が倍になり、結果データ転送が高速化するという点が上げられます。

ところが昨今のCPUのマルチコア化により必ずしもそうとは言い切れなくなってきていて、1つのCPUコアが2チャンネルをまとめて使うよりも複数のコアが別々に使った方がメモリアクセスの待ち時間が少なくなって逆に高速化するという考え方が出てきました。


AMDマザーの場合、2チャンネルを占有する旧来の方式をGangedモード、1チャンネルをバラバラに使う方式をUngangedモードと呼んでいます。

ご多分にもれずASUS M4A89TD PROでもGangedモードとUngangedモードが選択出来るようになっているので、両者を比較してみました。


■ハードウェア環境

  • CPU: Phenom II X6 1100T BE
  • メモリ: Patriot PSD36G1600KH 2GB×2
  • マザーボード: ASUS M4A89TD PRO
  • VGA: ELSA GD570-12GEBXA/T
  • クーラー: GIGABYTE G-Power 2 PRO
  • SSD: MSD-SATA3035-032-N-A
  • 電源: 超力 600W
  • OS: Windows7 SP1 x64版


■テスト結果

  • Dataram RAMDiskで作ったRAMディスクに対してCrystalDiskMark
4gb_ganged.png
Gangedモード

 
4gb_unganged.png
Ungangedモード
 
  • TMPGEnv Video Mastering Works5でx264エンコード
Gangedモード 4分22秒
Ungangedモード 4分28秒


うーむ、これは中々興味深い結果が得られました。

RAMディスクの場合、シーケンシャルアクセスは帯域がモノを言ってGangedモードが有利、対してデータ転送量が少ないランダムアクセスではUngangedモードが優位というのは非常に合点がいきます。

一方でTVMW5の場合、Gangedモードの方が速いというのは意外でした。

普通に考えると、6コアをフルに使うTVMW5のようなソフトの場合Ungangedモードの方が優位な気がするのですが・・・。

やはり何事も実際にやってみないと分からないものですね。